ゲーム雑誌の攻略記事

ゲーム情報誌は先のゲーム、先のゲームへと情報を追い続けるだけで、発売後のゲームに対しての情報は殆どありません。発表されるタイトルが多ければ紹介だけで精一杯になり、攻略記事の維持のために編集人員を増やしても読者数は増えないので利益は上がらなく、その様な風潮の中、攻略紙面の割合はどんどん減って行きました。

宣伝や広告等、発売日前に全てを賭ける売り逃げ体制の色が強い現在、メーカー側は、既にソフトを買った事を前提とし、客にはなりえない人に向けられた雑誌の攻略記事を重要視していないのかもしれません。

確かに、攻略記事で購入を考える人は少ないと思いますが、一般の人にゲーム内容を見てもらえるメディアは雑誌の攻略記事が最後になります。

雑誌なら、攻略記事を見て「ああ、こんなゲームだったんだ」で、買ってもらえるかもしれませんが、その後、発売される攻略本という媒体は、ソフトを購入しなかった人には見向きもされない閉鎖的な存在です。

知らないソフトの攻略本をわざわざ手にとる人はいないのです。

友人たちとのゲームの話題にも、攻略記事は重要な意味を持っていました。

しかし、現在の雑誌には、発売していないソフト等、存在していないものに対しての話題性しかありません。

昔のゲームのQ&Aコーナーも最近見ませんし、雑誌というメディアの在り方がゲームの賞味期限さえも決めてしまったような気がします。

早くクリアしないと次のソフトが出てしまう、周囲の会話について行けない、時代遅れだ、という考えはゲーム雑誌の編集部だけで結構です。

発売するソフトの種類が増え、選択肢が増え、分散された分だけ多くの人と共通のソフトの会話ができなくなっているのは確かなのですから、せめて昔のように、一本のゲームを長い時間、何回もゆっくりと遊んで欲しいというのが私の願いです。