『ファミマガ』と『ファミ通』

管理日記1999/05/26より


真面目でムダがなくゲーム情報の濃い徳間書店『ファミリーコンピュータマガジン』(通称ファミマガ)と、内輪ネタ&ギャグ調で紙面の割に内容は薄いが読みやすいアスキー『ファミコン通信』(通称ファミ通、ただし現在では正式タイトル)の二本柱だったころ、私はファミマガの方を良く読んでいました。たしかに超ウルトラ技+1(ウソテックイズ)という、毒のある部分もありましたが、ゲーム紹介記事に関しては忠実に情報を紹介し、良く言えば伝えるべきことが直接伝わる文章で、悪く言えばお子様向けであり、ファミ通ノリ(アスキーノリ)と呼ばれるくだけた文章での寄り道が無い分だけ内容が濃かったです。

違う見方をすると、総合誌であるファミ通は浅く広くであり、当時からPCエンジンやメガドライブなどの一線を退くマイナーハードの情報も一緒に掲載されていて、結果的にどっちつかずの内容になってしまい、方向性、機種がはっきり分けられているファミマガでファミコン&スーファミの情報を見て、マイナーハードはPC-engineFANやメガドライブFAN等の専門誌を見る方がはるかに良かったからです。

ただし、定期的に短いスパンで大雑把な情報を仕入れたい場合(問屋方面等)はファミ通の方が一冊で済むし、なにしろ週刊化したので情報が速いのはごく当然のことでした。内容がイージーリーディングであり笑いもあり、情報誌以外でバラエティ雑誌の面も持っているファミ通は、次第に読者を増やしました。さらにそれに拍車をかけるかのようにPS、SSの出現と、バーチャルボーイの失敗とN64の発売が延びた事もあり、任天堂オンリーのファミマガの存在価値が薄れてゆき、ファミマガweeklyと名を変え総合誌として週刊化までしましたが、同じ土俵では実績のあるファミ通にかなうはずがありませんでした。

現在、徳間書店はワンダースワン専門誌まで出しています。ゲーム雑誌の老舗として末永くがんばって欲しいものです。しかし、老舗のなせる業として『大技林』がありましたが、現行機と旧世代機に分けてしまったことで現行機からスタートした他の雑誌社とも完全に肩を並べてしまいました。今後どうなるのかがちょっぴり不安です。

ちなみに、ネオジオ(SNK)の専門誌、芸文社『ネオジオフリーク』もかなり特殊な位置にありますが、方針を変えずにがんばって欲しいと思います。