コレクターへの誘惑


オタクは山を登るもの。無限の情報の山をひたすら登り続けるもの。しかし、オタクには山頂が存在しない。ただひたすら登り続けるだけなのである。

コレクターは収集することで一歩一歩山を登る。コンプリートこそが登頂だ。ただし、本当に山頂なのかは調べて見ないと解らない。知らなかったアイテムが存在するかもしれないからである。

現在、コレクターである私は足踏みが遅い。登るべき山を増やしすぎて自分の中で全ての山を険しくさせてしまったからである。一つの山に専念するならば、多少の無理(金銭的に)をしてでも登ろうと考えるのだろうが、「ここで一歩登ったら、他の山をしばらく登れなくなるぞ」と頭の中でこだまし、自然とペース配分をしてしまう。

結局は数多くの山の登りやすい場所や時(=安いアイテムの場所や発生)を探し続けている毎日である。山を増やせばどっちつかずになるというマイナス面はあまり気にならない。「いつかは揃うさ」が信条なのだ。一生のうちに多くの山を登れればよい。私にとってコレクションとデータ入力はライフワークなのである。

コレクションは楽しい。探しているものならば、たかが100円で売っている本で一喜一憂できるのである。場合によっては安い趣味でもある。登ろうとする山を間違えなければの話だが・・・。